自動車保険の等級制度 完全ガイド【2026年】割引率一覧・引き継ぎ・下がったときの対処まで

自動車保険の等級(ノンフリート等級)は1〜20等級の割引制度で、新規は6等級から始まり、無事故なら毎年1等級ずつ上がります。最高の20等級では保険料が最大63%割引、事故で3等級ダウンすると数年単位で負担が増えます。

この記事でわかること

  • 1〜20等級の割引率・割増率を無事故係数/事故有係数の両方で一覧(2026年時点の代表例)
  • 新規6等級スタート・無事故で毎年+1という上がる仕組みと下がる仕組み
  • 3等級ダウン事故でいくら上がるかの目安と、保険を使う・使わないの判断軸
  • 乗り換え・家族間の等級引き継ぎと「引き継ぎたくない」場合の考え方
  • リセット・中断証明書・年齢条件・ゴールド免許割引まで等級の全体像

公的情報源: 損害保険料率算出機構(GIROJ)「自動車保険の概況」/金融庁「保険会社向けの総合的な監督指針」/日本損害保険協会(くるまの保険

読んで終わりにせず「今の保険料が高いのかどうか」まで確かめたい方へ。

結論を先に書きます

自動車保険の等級は、保険料を最も大きく左右する割引のモノサシです。新規は6等級から始まり、無事故を1年続けるごとに1つずつ上がっていきます。

この記事は、等級の「割引率・上がり方・下がり方・引き継ぎ・リセット」を1本で見渡せる総合ガイドです。細かい手続きは各テーマの個別記事にリンクでつなぎ、まずは全体像と判断軸を先にお伝えします。

この記事の要点
  • 等級は1〜20の20段階。新規6等級スタートで、無事故なら毎年+1
  • 7等級以上は無事故係数と事故有係数の2本立てで、同じ等級でも割引が違う
  • 事故は3等級ダウン/1等級ダウンの2種類。使うと数年単位で負担増
  • 下がった等級は乗り換えても引き継がれる。リセット目的の新規契約は不可
  • 高い等級に達したら、定期的な保険料の比較で固定費をさらに抑えやすい

目次

自動車保険の等級制度(ノンフリート等級)とは

自動車保険の等級とは、安全運転の実績を1〜20の段階でスコア化し、保険料に反映させる仕組みです。正式にはノンフリート等級別料率制度と呼びます。

事故リスクが低いと判断された契約者ほど大きな割引を受けられ、リスクが高いと判断されると割増になります。個々のリスクに応じて保険料を調整する、合理的な設計です。

スタート地点と上下の動き方

等級の基本ルールは、次の4点だけ押さえれば十分です。

  • 新規加入:原則「6等級」からスタート
  • 無事故継続:1年ごとに1等級ずつアップ
  • 上限:20等級が最高ランク(一部共済で例外あり)
  • 下限:1等級が最低ランク

初めて車を持つ人は、事故リスクが高いと見なされる6等級から始まります。無事故を積み重ねて、最も恩恵の大きい20等級へ上っていく階段状の構造です。等級の考え方をもう一段くわしく知りたい方は、自動車保険の等級とは(2026年版・完全解説)もあわせて読むと整理しやすいはずです。

【一次データ】1〜20等級の割引率・割増率一覧(2026年時点)

まず結論として、20等級と1等級では、同じ車・同じ補償でも保険料の負担感がまったく変わります。20等級は最大63%割引、1等級は64%割増が代表的な目安です。

そして7等級以上には、無事故で到達した人向けの「無事故係数」と、事故後に適用される「事故有係数」の2本立てがあります。同じ等級でも、どちらの係数かで割引率が違う点が重要です。

ノンフリート等級別 割増引率の代表例(2026年時点)

等級無事故係数事故有係数
1等級64%割増―(区分なし)
2等級28%割増―(区分なし)
3等級12%割増―(区分なし)
4等級2%割引―(区分なし)
5等級13%割引―(区分なし)
6等級19%割引―(区分なし)
7等級30%割引20%割引
8等級40%割引21%割引
9等級43%割引22%割引
10等級45%割引23%割引
11等級47%割引25%割引
12等級48%割引27%割引
13等級49%割引29%割引
14等級50%割引31%割引
15等級51%割引33%割引
16等級52%割引36%割引
17等級53%割引38%割引
18等級54%割引40%割引
19等級55%割引42%割引
20等級63%割引44%割引

上表は損害保険各社が公開している料率の代表例で、2026年時点の目安です。実際の割引率は保険会社・契約条件によって前後します。1〜6等級には無事故と事故有の区別がなく、事故有係数が分かれるのは7等級以上である点を押さえておきましょう。

基準保険料が10万円なら、20等級(無事故)なら約3.7万円、1等級なら約16.4万円と、負担は4倍以上に開きます。等級ごとの割引率と賢い積み上げ方は、等級制度の割引率と上げ方の詳細でさらに掘り下げています。

同じ20等級でも、会社が違えば保険料は数万円変わります。高い等級を活かして「今いちばん条件が合う会社」を確かめましょう。

自動車保険を保険料・事故対応で比較する

等級が上がる仕組み・下がる仕組み

等級の変動は、1年間の事故件数と事故の種類で決まります。無事故なら+1、事故で保険を使うと-3または-1、というのが基本の型です。

まず上がるケースはシンプルです。1年間、一度も保険を使わずに契約を更新すると、翌年の等級は1つアップします。6等級で1年無事故なら、翌年は7等級です。上がる仕組みの細部は等級が上がる仕組みの解説で確認できます。

下がるのは「3等級ダウン」と「1等級ダウン」の2種類

事故を起こして保険を使うと、翌年の等級は下がります。下がり方は事故の種類で2パターンに分かれます。

  • 3等級ダウン事故:他人をケガさせた・他人の車を壊した・自損事故など。翌年は3つダウン
  • 1等級ダウン事故:車両盗難・飛び石・台風や洪水の被害など。翌年は1つダウン

さらに現在の制度には「事故あり係数」があります。3等級ダウン事故を起こすと、その後3年間は割引率の低い事故有係数を背負い続けます。これが「少額の修理なら保険を使わない方が得」と言われる理由です。

いわゆる「裏ワザ」は飛び級ではなく正攻法

「等級を早く上げる裏ワザ」を探す方は多いですが、飛び級のような近道はありません。あるのは正攻法の組み合わせです。2台目をセカンドカー割引で7等級から始める、同居家族間で高い等級を引き継ぐ、少額事故で安易に保険を使わない、といった工夫で割引を効率よく積み上げられます。

事故で下がるといくら上がる?3等級ダウンの目安

3等級ダウン事故で保険料がいくら上がるかは、「3等級分の割引減」と「事故有係数3年間」の合算で考えます。金額は等級・車種・補償で変わるため一概には言えません。

目安としては、事故後3年間の累計で数万円から十数万円ほど負担が増えるケースが多いと考えておくと安全です。修理代が10万円前後までなら、保険を使わず自費で直したほうがトータルで安く済む場面もあります。

保険を使う前の判断軸
  • 修理代が10万円以下なら、翌年以降3年間の増額と比べて自費のほうが安く済むことが多い
  • 保険を使う前に、必ず翌年の等級ダウン後の保険料を試算する

実際にいくら変わるかを金額イメージでつかみたい方は、3等級ダウン事故の3年分シミュレーションが参考になります。

等級の引き継ぎ(乗り換え・家族間・引き継ぎたくない場合)

結論から言うと、等級は保険会社を超えて引き継がれます。高い等級も、事故で下がった等級も、乗り換え先へそのまま持ち越される仕組みです。

ノンフリート等級は保険業界全体で共有されています。国内のほとんどの損害保険会社や共済の間で等級データの引き継ぎができるため、高い割引を保ったまま、より条件の合う会社へ乗り換えられます。逆に、事故で下がった等級から逃げることはできません。

家族間の引き継ぎと「引き継ぎたくない」場合

同居の親族(配偶者・1親等など)であれば、高い等級を家族へ引き継げます。たとえば親の20等級を子へ譲り、親自身は新規6等級で入り直す、といった使い方です。手続きの全パターンは等級引き継ぎ完全ガイドで確認できます。

一方で「等級を引き継ぎたくない」という検索も少なくありません。多くは、低い等級を持ち越したくない、あるいは家族の車を手放すタイミングで等級をどう扱うか迷っているケースです。事情によって取れる手続きが変わるため、等級を引き継ぎたくない場合の考え方で背景別に整理しています。

なお、事故歴を隠して他社で新規契約するのは告知義務違反です。業界内のデータ照合で発覚し、保険金の支払い拒否や契約解除という重いリスクがあります。誠実な申告が、結果的に自分を守ります

等級のリセットと中断証明書

「低い等級をリセットして6等級に戻したい」と考える人もいますが、逃げる目的のリセットはできません。ただし、一定期間車に乗らない場合は「中断証明書」で高い等級を保存できるという正規の制度があります。

廃車・譲渡・海外転勤などで車を手放すとき、中断証明書を取得しておくと、等級を最大10年ほど保存し、再開時に引き継げます。せっかく育てた20等級を、乗らない期間で捨てずに済む仕組みです。

  • リセットできない:事故で下がった等級から逃げる目的の新規契約は不可
  • 中断証明書で保存:廃車・海外転勤などで高い等級を最大10年ほど保存できる

リセットされる具体的なケースは等級がリセットされる3つのケース、中断証明書の取り方は中断証明書の使い方でくわしく解説しています。

割引・年齢条件で保険料はさらに変わる

等級は最大の割引ですが、保険料を決める要素は等級だけではありません。年齢条件・運転者範囲・ゴールド免許割引・セカンドカー割引なども組み合わさって最終的な保険料が決まります。

同じ20等級でも、運転者の年齢や免許の色で保険料は変わります。等級と一緒に、これらの条件も見直すと固定費を抑えやすくなります。

  • 年齢条件:運転する人の年齢下限を上げるほど保険料は下がりやすい
  • ゴールド免許割引:ゴールド免許の記名被保険者に適用される割引
  • セカンドカー割引:2台目を6等級ではなく7等級スタートにできる

年齢条件と保険料の関係は年齢条件と保険料、特約の考え方は年齢特約の考え方で整理しています。あわせてゴールド免許割引セカンドカー割引も確認すると、割引の取りこぼしを防げます。

よくある質問(FAQ)

等級制度について、特に質問の多い6つを整理します。

Q1:自動車保険の等級は最高で何等級ですか?

最高は20等級です。新規契約の6等級から無事故を続けると1年に1等級ずつ上がり、14年ほどで20等級に到達します。20等級の割引率は会社により異なりますが、無事故係数で最大63%程度の割引が代表的な目安です(2026年時点)。ただし同じ20等級でも保険会社ごとに基本保険料が違うため、等級が高くなったときこそ他社との比較が効きます。

Q2:3等級ダウン事故を起こすと保険料はいくら上がりますか?

金額は等級・車種・補償で変わるため一概には言えませんが、3等級ダウンに加えて事故有係数が3年間適用されるため、事故後3年間の累計で数万円から十数万円ほど負担が増えるケースが多いのが目安です。修理代が10万円前後までなら、保険を使わず自費で直したほうが安く済む場面もあります。実額の考え方は3等級ダウンのシミュレーション記事で確認できます。

Q3:等級を引き継ぎたくない・リセットして6等級に戻せますか?

低い等級から逃げる目的でのリセットはできません。事故で下がった等級は他社へ乗り換えても引き継がれ、隠して新規契約すると告知義務違反になります。一方、廃車・海外転勤などで一定期間乗らない場合は中断証明書で高い等級を最大10年ほど保存でき、再開時に引き継げます。引き継ぎたくない事情がある場合は、その背景によって取れる手続きが変わります。

Q4:新規契約は何等級から始まりますか?

原則6等級からのスタートです。ただし2台目以降はセカンドカー割引で7等級から始められることがあり、過去契約の中断証明書があれば以前の等級を引き継いで再開できます。等級は年齢条件などと組み合わせて保険料が決まるため、6等級スタートでも条件設定で負担は変わります。

Q5:等級を早く上げる裏ワザはありますか?

等級は1年に1等級ずつしか上がらないため、飛び級のような裏ワザはありません。ただし正攻法として、2台目をセカンドカー割引で7等級から始める、同居家族間で高い等級を引き継ぐ、少額の事故で安易に保険を使わないといった工夫で、等級と割引を効率よく積み上げられます。

Q6:事故有係数期間とは何ですか?

事故で保険を使った後、割引率が低い事故有係数が適用される期間のことです。3等級ダウン事故なら3年間、1等級ダウン事故なら1年間続きます。同じ等級でも無事故で到達した人より割引が小さくなるため、少額修理で保険を使うかどうかは、この期間分の増額まで含めて判断するのがポイントです。

まとめ:等級は努力が積み上がる割引制度

自動車保険の等級制度を、最後に要点で整理します。

この記事のまとめ
  • まず自分の現在の等級と係数(無事故か事故有か)を保険証券で確認する
  • 20等級(最大63%割引)を目指し、少額事故での保険使用は3年分の増額で判断する
  • 乗り換えても等級は引き継がれるので、割引を保ったまま条件の合う会社へ移せる
  • 車を手放すときは中断証明書で高い等級を保存し、再開時に活かす
  • 年齢条件・ゴールド免許割引など等級以外の割引の取りこぼしも点検する
  • 高い等級に届いたら定期的な保険料比較で固定費をもう一段下げやすい

等級は、安全運転という努力が割引として積み上がる仕組みです。まずは自分の現在の等級を把握し、「今の等級で、いちばん条件の合う会社に入れているか」を確かめることが、保険料を見直す第一歩になります。

現在の等級のまま、保険料と事故対応でどこが自分に合うかを並べて確認できます。まずは相場を知るところから始めましょう。

自動車保険おすすめ比較ランキングを見る

保険料の水準を先にざっくり把握したい方は、自動車保険 相場シミュレーターで条件別の目安を確認できます。


関連記事


免責事項

※本記事は自動車保険の公開情報をもとにした整理です。割引率・等級ルール・料率は保険会社や契約条件、改定時期により異なります。保険商品の最終的な契約・申込の判断は、各社の約款・重要事項説明書および公式サイトの最新情報をご確認のうえ行ってください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

「現場の安心」を重視する保険マニア 「いざという時に電話が繋がらない保険は無意味」と断言するヴォクシー乗り。自身の事故体験をベースに、カタログスペックでは分からない「現場の対応力」や「示談交渉力」を徹底調査しています。あなたとご家族を守る、後悔しない選び方を提案します。

目次