この記事でわかること
- 等級が1つ上がるとどれくらい保険料が安くなるのか、その仕組み
- 保険会社を乗り換えても等級を引き継げる理由と、共済での注意点
- うっかり契約切れでも間に合う「満期日から7日以内」の救済ルール
- 事故で下がった割増等級を「13ヶ月」でリセットする考え方
結論を先に書きます
自動車保険の保険料を大きく左右するのが「ノンフリート等級」です。等級は1〜20等級まであり、数字が大きいほど割引率が高くなる仕組みで、6等級と20等級では保険料に2〜3倍の差がつくこともあります。
この等級は「資産」です。乗り換えても引き継げますし、うっかり契約が切れても満期日から7日以内なら守れる可能性があります。等級を理解して動くだけで、年間で数万円の差になります。
- 等級は1〜20等級。数字が大きいほど割引率が高く、保険料が下がる
- 保険会社を変えても、情報交換制度により等級はそのまま引き継がれる
- 契約切れでも満期日の翌日から7日以内なら等級を守れる場合が多い
- 事故で下がった等級は、13ヶ月以上のブランクで新規6等級に戻せる(車に乗らない場合)
ノンフリート等級制度とは|保険料を決める「信用の証」
最初に、「ノンフリート契約」と「等級」の関係を整理します。
ノンフリート契約とは、所有・使用する車が9台以下の場合の契約です。個人や一般的な家庭の契約は、ほぼすべてこれに該当します。10台以上は「フリート契約」となり、ルールが異なります。
等級によって保険料は大きく変わる
ノンフリート等級は、1等級〜20等級にランク分けされています。数字が大きくなるほど割引率が高くなり、保険料が安くなる仕組みです。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 新規契約 | 通常は「6等級(6S)」からスタート |
| 最高ランク | 20等級(割引率は最大63%程度・会社により異なる) |
| 最低ランク | 1等級(割増となり保険料は大幅に高くなる) |
同じ補償内容でも、6等級の人と20等級の人では保険料に2〜3倍程度の差がつくことがあります。等級はドライバーの「信用の証」であり「資産」です。
等級が上がる時・下がる時
等級は固定ではなく、1年間の事故実績によって毎年変動します。仕組みは下表のとおりです。
| 変動パターン | 条件 | 翌年の等級 |
|---|---|---|
| 上がる時 | 1年間、無事故で保険を使わなかった | 1等級アップ(割引率アップ) |
| 下がる時 | 事故で保険を使った(3等級ダウン事故) | 3等級ダウン(保険料アップ) |
| 下がる時 | 盗難・落書きなど(1等級ダウン事故) | 1等級ダウン(保険料アップ) |
一度3等級下がると、元の等級に戻るまで3年かかります。さらに「事故あり係数」というペナルティ期間が適用されるため、単純な等級ダウン以上に負担が重くなる点に注意してください。
保険会社を変えても等級引き継ぎは可能
「今の保険会社は少し高いな」と感じても、等級が消えるのを恐れて乗り換えをためらっていませんか。自動車保険の等級は、保険会社を変えても引き継がれます。
損保会社・共済間でデータは共有されている
各損害保険会社やJA共済などは、「情報交換制度」によって顧客の等級データを共有しています。そのためA社からB社へ乗り換える際も、正しい手続きを行えば現在の等級(割引率)がそのまま適用されます。
- 「事故で下がったから、新しい会社では黙って6等級で契約しよう」としても、情報交換制度により把握されます
- その場合は追加徴収や契約解除の対象となるため、正直に申告してください
なお一部の共済では、等級引き継ぎができない(相互交換していない)ケースがあります。共済から民間の保険会社へ切り替える際は、事前の確認が必要です。等級引き継ぎの細かなパターンは、家族間・住所変更を含めて等級引き継ぎの全パターン解説で整理しています。
契約切れでも諦めない|等級を守る「7日ルール」
「忙しくて更新を忘れていた」「気付いたら満期日が過ぎていた」——こうした「うっかり失効(契約切れ)」は誰にでも起こり得ます。
通常、契約が切れると等級はリセット(6等級に戻る)されますが、救済措置があります。
満期日から7日以内なら間に合う場合が多い
多くの保険会社では、契約切れ(満期日)の翌日から7日以内に手続きを行えば、以前の等級を引き継いで再契約(または他社へ乗り換え)ができるルールを設けています。
この「7日間」が分かれ道です。1日でも過ぎると、積み上げた20等級も失われかねません。気付いた時点で、すぐに保険会社へ連絡してください。
- 空白期間の事故は補償対象外:等級は引き継げても、契約が切れている期間に起きた事故は原則として補償されません
- 無保険運転は厳禁:空白期間中の運転は絶対に避けてください
7日を過ぎた場合の例外的な救済措置
7日を過ぎても、以下のような「やむを得ない事情」がある場合は、特例として等級継承が認められることがあります。
- 契約者が災害に遭った
- 契約者が長期間入院していて手続きできなかった
この場合は診断書などの証明書類が必要になりますが、諦めずに保険会社へ相談してみてください。
事故で下がった等級をリセットする「13ヶ月」の考え方
事故で等級が大幅に下がり、保険料が跳ね上がってしまった場合、「車に乗らない期間」を作って割増等級をリセットする方法があります。
13ヶ月以上空ければ新規6等級に戻せる
保険会社間では等級データが共有されていますが、このデータの保有期間には期限があります。
解約日(満期日)から13ヶ月以上経過すると、過去の等級データはリセットされます。つまり13ヶ月間、車を持たず保険にも入らない期間を作れば、次に加入する時は「事故歴のない新規6等級」として再スタートできるのです。
「1等級などの極端な割増等級になり、保険料の負担が大きすぎる」という場合は、一度車を手放して1年強待つのも一つの選択肢です。等級を意図的にリセット・切り離す方法は、等級を引き継ぎたくない場合の対処法でも整理しています。
よくある質問
等級制度について、よく寄せられる質問を整理します。
Q1:等級が1つ上がると、保険料はどれくらい安くなりますか?
割引率は会社や等級帯によって異なりますが、おおむね1等級ごとに数%ずつ割引率が高まる設計です。低い等級帯では1等級の差が大きく、20等級に近づくほど差は小さくなります。6等級から20等級まで上がると、同条件で保険料が2〜3倍程度変わることも珍しくありません。
Q2:他社に乗り換えると等級は下がりませんか?
下がりません。情報交換制度により等級データは各社で共有されているため、正しい手続きを踏めば現在の等級がそのまま引き継がれます。ただし一部の共済では相互交換していないケースがあるため、共済が絡む場合は事前確認をおすすめします。
Q3:契約が切れてしまったら、もう等級は戻りませんか?
満期日の翌日から7日以内であれば、以前の等級を引き継いで再契約できる場合が多いです。気付いた時点ですぐ保険会社に連絡してください。なお空白期間中の事故は原則補償されないため、無保険での運転は避けてください。等級がリセットされる主なケースは等級リセットの3ケースと中断証明書の活用で確認できます。
Q4:13ヶ月ルールは、車に乗り続けていても使えますか?
使えません。13ヶ月ルールは、車を持たず保険にも入らないブランク期間を作ることが前提です。乗り続けながら割増等級だけを消すことはできません。あくまで「保険料の負担が大きすぎて一度車を手放す」ような限定的な状況での選択肢として捉えてください。
まとめ|等級は「資産」として守り、活かす
自動車保険の等級について、重要なポイントを振り返ります。
- 等級は「資産」。20等級なら保険料は大きく下がる
- 保険会社を変えても等級は引き継げる(共済は要確認)
- 契約切れでも「7日以内」なら間に合う可能性が高い
- 事故で下がった等級は、13ヶ月のブランクでリセットできる(車に乗らない場合)
最後に大切なことをお伝えします。「等級」はどの会社でも引き継げますが、「保険料」は会社によって違います。同じ15等級でも、A社で5万円・B社で3万円ということが普通に起こります。
とくに代理店型からダイレクト型(ネット型)へ切り替えるだけで、等級そのままで保険料が下がるケースは多くあります。せっかく育てた等級です。その価値を活かすために、今の等級だと他社でいくらになるのか、一度確認してみてください。
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免責事項
※本記事は公開情報をもとにした整理です。等級制度の細則・割引率・救済措置の条件は保険会社ごとに異なり変動するため、最終的な契約・申込の判断は各社の約款・重要事項説明書および公式サイトの最新情報をご確認のうえ行ってください。

