型式別料率クラスとは?保険料が最大4.3倍変わる仕組みと車検証での調べ方【2026年】

型式別料率クラスとは、車の型式ごとのリスクをクラス分けして保険料に反映する仕組みです。自家用普通・小型乗用車は1〜17の17クラスで、最も安いクラスと最も高いクラスの保険料率には約4.3倍の較差があります(損害保険料率算出機構・2025年1月1日以降)。軽自動車は7クラスで約1.7倍です。

この記事でわかること

  • 型式別料率クラスで保険料がどれだけ変わるか(普通車と軽で較差が違う)
  • 1台の車にクラスが4つ付くという、見落とされやすい構造
  • 車検証のどこを見れば自分の型式が分かるか
  • クラスが毎年見直されることと、契約更新で保険料が動く理由
  • 車を選ぶときにクラスをどこまで気にするべきか(普通車と軽で結論が違う)

公的情報源: 損害保険料率算出機構「自動車保険 型式別料率クラスの仕組み」(参照)/同「型式別料率クラス検索」(参照

結論から

同じ補償内容で見積もりを取ったのに、車を変えたら保険料が変わった。その原因のほとんどがこれです。

型式別料率クラスは、車の型式だけで保険料が最大4.3倍動きうる仕組みです。年齢も等級も走行距離も同じでも、乗る車が違えば保険料は違います。

見落とされやすいのは、クラスが1台に1つではないことです。対人賠償・対物賠償・人身傷害・車両保険の4つに別々のクラスが付きます

この記事の要点
  • 自家用普通・小型乗用車は1〜17の17クラス。最安と最高で約4.3倍の較差
  • 自家用軽四輪乗用車は1〜7の7クラス。較差は約1.7倍にとどまる
  • 隣り合うクラス間の較差は約1.1倍(普通車・軽とも)
  • クラスは対人・対物・人身傷害・車両の4区分ごとに定められる
  • クラスは毎年1月に見直される=車を変えなくても保険料が動く

自分の車のクラスが保険料にどう出ているかは、同じ条件で各社を並べれば見えてきます。

目次

型式別料率クラスとは

型式別料率クラスとは、自動車保険における自動車ごとのリスクを、1・2・3などのクラス別に設定したものです。

損害保険料率算出機構は、この仕組みを次のように説明しています。自動車ごとの特性(形状・構造・装備・性能)や、その自動車のユーザー層によって、個々の自動車ごとにリスクに差が見られるため、それを型式単位で評価してクラスを適用し、保険料に反映させているというものです。

対象になる車種と補償

  • 対象車種:自家用普通乗用車・自家用小型乗用車・自家用軽四輪乗用車
  • 対象の補償:対人賠償責任保険・対物賠償責任保険・人身傷害保険・車両保険
  • クラスの向き:クラス1が最も安く、数字が大きいほど高い

貨物車や事業用の車は対象外です。日常的に乗る自家用の乗用車が対象になります。

型式別料率クラスで保険料はどれだけ変わるか

普通車は17クラスで最大約4.3倍、軽自動車は7クラスで約1.7倍の較差になる。
図:車種選びが保険料に効くのは普通車。軽では幅が小さい

較差は車種の区分によってまったく違います。ここを一括りにすると判断を誤ります。

クラス数と保険料率の較差(損害保険料率算出機構・2025年1月1日以降)

車種クラス数隣り合うクラス間最も安いクラスと最も高いクラス
自家用普通乗用車・自家用小型乗用車1〜17の17クラス約1.1倍約4.3倍
自家用軽四輪乗用車1〜7の7クラス約1.1倍約1.7倍

出典: 損害保険料率算出機構「自動車保険 型式別料率クラスの仕組み(2025年1月1日以降)」

隣り合うクラスの差は約1.1倍です。1つ違うだけなら1割程度の差にすぎません。

問題は積み上がったときです。クラス1とクラス17では約4.3倍になります。同じ補償内容、同じ等級、同じ年齢条件でも、車の型式が違うだけでここまで開きます。

普通車と軽で結論が変わる

軽自動車の較差は約1.7倍です。普通車の約4.3倍と比べると、車種選びで保険料が動く幅がかなり小さいことになります。

軽自動車を検討している人が型式別料率クラスを細かく比べても、得られる差は限られます。逆に普通車では、同じ価格帯・同じ用途の車でもクラスの差が大きく効くことがあります。

軽と普通車の保険料差そのものは軽自動車と普通車の保険料の違いで扱っています。

型式別料率クラスは1台に4つ付く

型式別料率クラスは対人・対物・人身傷害・車両の4区分ごとに別々に付く。
図:車両保険のクラスだけ高い車は、補償の付け方で下がる幅が大きい

ここが多くの説明で省かれる部分です。「この車のクラスは8」という言い方は、正確ではありません。

損害保険料率算出機構の資料には、クラスを「対人賠償責任保険・対物賠償責任保険・人身傷害保険・車両保険ごとに定めています」と書かれています。つまり1つの型式に対して、4つのクラスが別々に付いています

4つのクラスが別々である意味

補償クラスが高くなりやすい車の傾向
対人賠償人身事故の発生率・支払額が大きい型式
対物賠償物損事故の発生率・支払額が大きい型式
人身傷害搭乗者のケガの支払実績が大きい型式
車両保険修理費が高い・盗難されやすい型式

車両保険のクラスだけが突出して高い車があります。修理費が高い、あるいは盗難の対象になりやすい車です。

このとき効くのが車両保険を外すか、エコノミー型に変えるという選択です。車両保険のクラスが高い車ほど、この判断で下がる金額が大きくなります。

車両保険のタイプの違いは車両保険のエコノミー型とはで整理しています。

車両保険のクラスが高い車ほど、補償の付け方で保険料が動きます。同じ条件で並べると効き方が見えます。

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型式別料率クラスの調べ方

車検証の型式欄から損害保険料率算出機構の検索で4つのクラスを調べられる。
図:車名・車台番号・型式指定番号は「型式」ではない

自分の車のクラスは公開されています。損害保険料率算出機構の「型式別料率クラス検索」で調べられます。

調べる手順

  1. 車検証を用意する
  2. 「型式」の欄を見る(DBA-ABC123 のような表記)
  3. 損害保険料率算出機構の型式別料率クラス検索でメーカー・車種・型式を選ぶ
  4. 対人・対物・人身傷害・車両の4つのクラスが表示される

損害保険料率算出機構の資料では、型式にあたるのは車検証の「型式」欄だと示されています。車名やグレードではありません。

間違えやすい欄

  • 車名:メーカー名が入る欄。型式ではない
  • 車台番号:1台ごとに違う番号。型式ではない
  • 型式指定番号・類別区分番号:別の管理番号。型式ではない
  • 型式DBA-ABC123 のようにハイフンを含む表記。これが型式

同じ車種でも、年式やグレードで型式が変わることがあります。買い替えを検討している車の型式は、その個体の車検証で確認するのが確実です。

型式別料率クラスは毎年見直される

契約更新のたびに保険料が動く理由の1つがここにあります。

損害保険料率算出機構は、型式別料率クラスを毎年1月に見直しているとしています。直近の保険データに基づいて型式ごとのリスク状況を比較し、現在適用されているクラスと照らして更新する仕組みです。

クラスが上がる・下がるとどうなるか

  • クラスが上がった:車も補償も変えていないのに保険料が上がる
  • クラスが下がった:同じ条件でも保険料が下がる
  • 変わらない:他の要因(等級・年齢条件・参考純率の改定)で動く

更新の案内を見て「何も変えていないのに上がっている」と感じたときは、等級や年齢条件だけでなくクラスの改定も疑う価値があります。

事故が急増した型式はクラスが上がることがあります。人気車種で盗難が増えた年に、車両保険のクラスだけ上がるといった動き方をします。

保険料が上がる要因の全体像は自動車保険はなぜ値上げ?2026年の動向で扱っています。

車選びで型式別料率クラスをどこまで気にするか

判断は買う車の区分で分かれます。較差が違うためです。

クラスを確認する価値が高いケース

  • 普通車・小型車で候補が複数ある:最大約4.3倍の較差が効く帯
  • 車両保険を付ける前提:修理費・盗難のクラスが直接効く
  • 若い運転者が乗る:年齢条件の割増と重なって金額が大きくなる
  • スポーツタイプ・高額車を検討している:クラスが高めに出やすい

深追いしなくてよいケース

  • 軽自動車で検討している:較差が約1.7倍にとどまる
  • 車両保険を付けない:クラスが最も効く補償を使わない
  • すでに車が決まっている:クラスは変えられない。補償の付け方で調整する

順序としては、車を決める前なら候補のクラスを見る、決まった後なら補償の付け方で調整するという切り替えになります。すでに乗っている車のクラスを気にしても、下げる手段はありません。

保険料を下げる手段の全体像は自動車保険を安くする割引・特約の極意で整理しています。

よくある質問

型式別料率クラスについて、検索の多い質問を整理します。

Q1:型式別料率クラスとは何ですか?

自動車保険における自動車ごとのリスクを、1・2・3などのクラス別に設定したものです。自動車の形状・構造・装備・性能やユーザー層によってリスクに差が出るため、それを型式単位で評価して保険料に反映させています。対象は自家用普通乗用車・自家用小型乗用車・自家用軽四輪乗用車です。

Q2:型式別料率クラスで保険料はどのくらい変わりますか?

自家用普通・小型乗用車では、最も安いクラスと最も高いクラスで保険料率に約4.3倍の較差があります。隣り合うクラス間は約1.1倍です。自家用軽四輪乗用車は7クラスで、最安と最高の較差は約1.7倍にとどまります(損害保険料率算出機構・2025年1月1日以降)。

Q3:型式別料率クラスはどこで調べられますか?

損害保険料率算出機構の「型式別料率クラス検索」で調べられます。検索に必要なメーカー・車種・型式は車検証に記載されています。型式は「DBA-ABC123」のようにハイフンを含む表記で、車名や車台番号とは別の欄です。

Q4:型式別料率クラスは1台につき1つですか?

いいえ、4つあります。対人賠償責任保険・対物賠償責任保険・人身傷害保険・車両保険ごとに別々のクラスが定められています。修理費が高い車や盗難されやすい車は車両保険のクラスだけが高くなる、といった付き方をします。

Q5:型式別料率クラスはいつ見直されますか?

毎年1月に見直されます。直近の保険データをもとに型式ごとのリスク状況を比較し、現在適用されているクラスと照らして更新されます。事故が急増した型式はクラスが上がることがあるため、車も補償も変えていないのに更新時の保険料が変わることがあります。

Q6:軽自動車にも型式別料率クラスはありますか?

あります。自家用軽四輪乗用車は1〜7の7クラスに区分されています。ただし最も安いクラスと最も高いクラスの較差は約1.7倍で、自家用普通・小型乗用車の約4.3倍と比べると幅が小さくなります。軽自動車では車種選びによる保険料の差が出にくい構造です。

Q7:クラスが高い車を買ってしまった場合、保険料を下げる方法はありますか?

クラス自体は変えられないため、補償の付け方で調整します。車両保険のクラスが高い車では、車両保険をエコノミー型に変える、免責金額を上げる、車両保険を外すといった選択の効き方が大きくなります。あわせて運転者限定・年齢条件・使用目的の見直しも保険料に効きます。

まとめ:型式別料率クラスは「車を決める前」に効く

型式別料率クラスについて、要点を整理します。

この記事のまとめ
  • 自家用普通・小型乗用車は17クラス・最安と最高で約4.3倍の較差
  • 自家用軽四輪乗用車は7クラス・約1.7倍。車種選びで動く幅が小さい
  • 隣り合うクラス間は約1.1倍。積み上がると大きな差になる
  • クラスは対人・対物・人身傷害・車両の4区分ごとに付く
  • 調べ方は車検証の「型式」欄から損害保険料率算出機構の検索へ
  • 毎年1月に見直される=何も変えなくても更新時に保険料が動く

この仕組みが効くのは、車を決める前の一瞬だけです。買ってしまえばクラスは動かせません。

候補が複数あるなら、見積もりを2台分取って比べる価値があります。普通車どうしなら、同じ予算でも保険料が数万円単位で変わることがあります。

検討中の車が2台あるなら、同じ補償条件で両方の見積もりを取ると差が金額で見えます。

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免責事項

※本記事は公開情報をもとにした整理です。型式別料率クラスの区分・較差は損害保険料率算出機構が公表する仕組みに基づく数値であり、毎年見直されます。実際に適用されるクラス・保険料は保険会社および契約条件により異なります。最終的な契約・申込の判断は、各社の約款・重要事項説明書および公式サイトの最新情報をご確認のうえ行ってください。


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この記事を書いた人

家族でヴォクシーに乗っている、ごく普通の会社員のSaitoです。きっかけは、夜の高速道路で追突された事故でした。保険会社のフリーダイヤルに、15分間つながらなかった。あの時間の長さで、保険は契約書のスペックではなく、いざという場面での対応力で選ぶものだと痛感しました。

それから、主要な自動車保険を10社以上、実際に契約しては乗り換えて、対応を比べてきました。CMで見る「満足度が高い」という数字と、夜間のオペレーターやレッカー手配の速さは、必ずしも一致しません。このサイトでは、事故対応やロードサービス、弁護士特約の使いどころなど、カタログでは分からない部分を、家族を持つドライバーの目線でまとめています。

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