車検の期間(自動車検査証の有効期間)は、自家用乗用車と軽乗用車が新車で3年、2回目からは2年です。バス・タクシー・車両総重量8t以上の貨物車は1年、8t未満の貨物車とレンタカーは初回2年・以降1年。満了日の2か月前から満了日までに受ければ、次の満了日は元の満了日の2年後の同じ日になります(2025年4月1日から)。
この記事でわかること
- 車検の期間が車種と用途でどう分かれるか(新車3年→2年、貨物1年、レンタカー2年→1年)の一覧表と根拠条文
- 満了日の数え方。新車は交付日の3年後の前日、継続検査は元の満了日の2年後の同じ日になる理由(施行規則44条・民法143条)
- 車検を受けられる期間は満了日の2か月前から満了日まで(2025年4月1日〜)。それより前に受けると短くなる仕組み
- シール(検査標章)の表の年月と裏の満了日の読み方、年の数字の位置が毎年動く規則、2023年7月3日からの貼る位置
- 電子車検証の券面に満了日が書かれていない理由と、車検証閲覧アプリ・自動車検査証記録事項での確かめ方
- 中古車の残りの期間の扱い(車検残あり/車検2年付き/中古新規)と、10年超の車が1年車検になる制度が1995年に終わった経緯
- 軽自動車・バイク・貨物車の期間の違いと、災害のときだけ国が期間を延ばす特例
一次資料: e-Gov法令検索「道路運送車両法」(参照)/同「道路運送車両法施行規則」(参照)/国土交通省「自動車検査証の有効期間」(参照)/同「検査標章(ステッカー)」(参照)/同 報道発表「来年4月より、車検を受けられる期間が延びます」(参照)/電子車検証特設サイト(参照)
先に結論から
車検の期間は、道路運送車両法61条で「1年の車」と「2年の車」に分かれています。自家用の乗用車は2年の側で、新車のときだけ3年です。軽乗用車も同じで、初回3年・2回目から2年になります。
「1年の車」はバス・タクシー・8t以上の貨物車など、用途で決まる側です。10年や13年を超えた乗用車が1年になる制度は、1995年7月に終わりました(内閣府 規制改革推進会議の資料)。年式で期間が変わることは、いまはありません。
受けられる期間は満了日の2か月前から満了日までです。国土交通省が2025年4月1日に1か月前から広げました。この窓の中で受ければ、次の満了日は元の満了日の2年後の同じ日になり、残りの期間を失いません。
この記事が扱う範囲
- 扱うのは車検の有効期間の仕組みです。車種別の年数・満了日の数え方・受けられる期間・シール(検査標章)と電子車検証での確認・中古車の残期間・軽と二輪・災害時の伸長を一本にまとめています
- 満了日を過ぎてしまった車の罰則・仮ナンバー・切れた後の起算日は車検が切れたらどうなる?が本体です。自賠責保険の期間と車検の関係は「自賠責保険証明書とは」、費用の内訳は「車検費用の内訳は3つ」にまとめてあります
- 年数は道路運送車両法61条・施行規則37条と国土交通省の一覧表で確かめています。日付の数え方は施行規則44条と民法143条、シールの様式と位置は国土交通省の案内(2023年7月3日改正)が根拠です。数字の隣に時点を置きました
車検の期間(有効期間)は車種で決まる|新車3年・2回目から2年・1年車検になる車の一覧
車検の期間とは、自動車検査証に記録された有効期間のことで、道路運送車両法61条が車種ごとに1年か2年と定めています。新車で初めて車検証をもらうときだけ、乗用車は3年、8t未満の貨物車とレンタカーは2年に延びます(同条2項)。
車種別の車検の有効期間(道路運送車両法61条・国土交通省 自動車検査登録総合ポータル・2026年9月時点)
| 車種・用途 | 初回(新車) | 2回目以降 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 自家用乗用車(普通車・小型車) | 3年 | 2年 | 61条1項・2項2号 |
| 軽乗用車 | 3年 | 2年 | 同上(検査対象軽自動車は1年の対象外) |
| 二輪の小型自動車(250cc超のバイク) | 3年 | 2年 | 61条2項2号 |
| 軽貨物車 | 2年 | 2年 | 61条1項(軽は1年にならない) |
| 貨物車(車両総重量8t未満) | 2年 | 1年 | 61条1項・2項1号 |
| 貨物車(車両総重量8t以上) | 1年 | 1年 | 61条1項 |
| バス・タクシー(旅客運送事業用) | 1年 | 1年 | 61条1項 |
| レンタカー(貸渡し乗用車) | 2年 | 1年 | 61条1項・施行規則37条1項3号・2項 |
| 乗車定員11人以上の自家用車・幼児専用車 | 1年 | 1年 | 施行規則37条1項1号・2号 |
| 大型特殊・特種用途(8ナンバー・キャンピングカー等) | 2年 | 2年 | 61条1項・施行規則37条3項 |
出所: e-Gov法令検索「道路運送車両法」第61条・同「道路運送車両法施行規則」第37条・国土交通省「自動車検査証の有効期間」車種別の有効期間一覧
条文の組み立ては単純です。61条1項が「旅客運送事業用・貨物運送用・省令で定める自家用車は1年、その他は2年」と分け、2項が「初めて交付する場合」の延長を書いています。初回3年は乗用車と250cc超の二輪だけで、8ナンバーのキャンピングカーや大型特殊は初回から2年です。
乗用車でも初回3年にならない車があります。施行規則37条3項が「8t以上・11人以上・レンタカー・幼児専用・三輪・特種用途・大型特殊」を除いているためです。同じミニバンでも、レンタカー登録なら初回2年・以降1年になります。
車検の期間は、用途→初回かどうか、の順で決まる
- この車の車検の期間は何年?
- 1年の側(用途で決まる)バス・タクシー・8t以上の貨物車・乗車定員11人以上の自家用車・幼児専用車。初回も1年。8t未満の貨物車とレンタカーだけ初回2年
- 2年の側・初回3年になる車自家用乗用車(普通・小型・軽)と250cc超の二輪。新車で初めて車検証をもらうときだけ3年
- 2年の側・初回から2年の車軽貨物車・大型特殊・8ナンバーの特種用途車・三輪。中古新規(一時抹消からの再登録)もここ
図:年式では変わらない。用途と「初めての交付か」だけで決まる。
10年を超えた車が1年車検になる制度は1995年7月に終わった
「10年落ちは毎年車検」と覚えている人がいますが、いまの条文にその区分はありません。内閣府 規制改革推進会議の資料は、平成7年(1995年)7月の改正で車齢11年を超える自家用乗用車の有効期間を1年から2年に延長したと記録しています。
同じ資料によると、初回が2年から3年になったのは昭和58年(1983年)7月です。8t未満の貨物車とレンタカーの初回が1年から2年になったのは平成10年(1998年)5月でした。古い記憶が残るのは、この改正が段階的だったせいでしょう。13年超・18年超で上がるのは自動車税と重量税の額で、車検の期間は動きません。
「1年車検」と12か月点検は別物
自家用乗用車に毎年あるのは、道路運送車両法48条の定期点検整備(12か月点検)です。車検は国の検査で、点検は使用者の義務という違いがあり、点検を受けなくても車検の期間は縮みません。検索で「車検 期間 1年」と探している人の多くは、この12か月点検の案内を見て混同しているようです。
車検の期間はいつからいつまで?|起算日と満了日の数え方(新規登録・継続検査・切れた後)
車検の期間の始まりは、車検証を交付した日か、継続検査で有効期間を記録した日です(道路運送車両法施行規則44条)。ただし満了日の2か月前から満了日までに継続検査を受けた場合だけ、始まりが「元の満了日の翌日」にずれます。
終わりの日は民法の数え方によります。道路運送車両法には日数の数え方の規定がありません。そこで民法138条により民法の期間計算が使われ、143条2項の「起算日に応当する日の前日に満了する」が効いてきます。新車で2026年10月1日に交付されたなら、3年後の応当日は2029年10月1日で、その前日の2029年9月30日が満了日です。
受けた時期ごとの起算日と満了日の例(自家用乗用車・施行規則44条・民法143条・2026年9月時点)
| 受けた時期 | 起算日 | 満了日の計算 | 例 |
|---|---|---|---|
| 新車の新規検査 | 車検証の交付日 | 交付日の3年後の応当日の前日 | 2026年10月1日交付 → 2029年9月30日 |
| 継続検査を満了日の2か月前〜満了日に受けた | 元の満了日の翌日 | 翌日の2年後の応当日の前日=元の満了日の2年後の同じ日 | 満了日2026年10月15日・9月20日に受検 → 2028年10月15日 |
| 継続検査を2か月前より早く受けた | 有効期間を記録した日(検査日) | 検査日の2年後の応当日の前日 | 2026年8月1日に受検 → 2028年7月31日(約2か月半を失う) |
| 満了日を過ぎてから受けた | 有効期間を記録した日(検査日) | 検査日の2年後の応当日の前日 | 2026年10月20日に受検 → 2028年10月19日 |
| 中古新規(一時抹消から再登録) | 車検証の交付日 | 交付日の2年後の応当日の前日 | 2026年10月1日交付 → 2028年9月30日 |
出所: e-Gov法令検索「道路運送車両法施行規則」第44条(起算日は交付日または記録日・2か月前から満了日までの継続検査は満了日の翌日)・同「民法」第138条・第143条(期間計算の通則・応当日の前日に満了)
窓の中で受けたときだけ「同じ日」になるのは、起算日が満了日の翌日だからです。翌日を起点に2年数えると応当日の前日、つまり元の満了日と同じ月日に戻ります。検査を9月20日に受けても10月1日に受けても、次の満了日は変わりません。
満了日を過ぎてから受けると起算日が検査日に戻り、満了日は月日ごと動きます。切れた車の再車検の流れと、日付がどうずれるかは車検が切れたらどうなる?で起算日の3パターンを表にしてあります。
車検を受けられる期間|満了日の2か月前から満了日まで(2025年4月1日〜)
車検を受けられる期間は、有効期間の満了日の2か月前から満了日までです。国土交通省が令和6年6月25日の報道発表で「1か月前から2か月前に延ばす」と告知し、令和7年(2025年)4月1日に施行しました。軽自動車も同じ日から2か月前です(軽自動車検査協会 2025年1月1日のお知らせ)。
満了日が10月15日なら、8月15日から10月15日までの間が窓になります。窓より前でも車検は受けられますが、前の章の表のとおり起算日が検査日になり、残りの期間ぶんが消えます。窓の中なら何日に受けても損はありません。
2025年4月1日の改正で変わった点(国土交通省 報道発表 令和6年6月25日・軽自動車検査協会)
| 項目 | 改正前(〜2025年3月31日) | 改正後(2025年4月1日〜) |
|---|---|---|
| 残りを失わずに受けられる期間 | 満了日の1か月前〜満了日 | 満了日の2か月前〜満了日 |
| 離島に使用の本拠がある車 | 2か月前〜満了日 | 変わらず(元から2か月前) |
| 軽自動車 | 1か月前〜満了日 | 2か月前〜満了日(全国一律) |
| 自賠責保険 | ― | 施行規則を同時に改正し、保険期間の扱いを合わせた |
出所: 国土交通省 報道発表「来年4月より、車検を受けられる期間が延びます」(令和6年6月25日)・軽自動車検査協会「継続検査(車検)を受けられる皆様へ」(2025年1月1日)・国土交通省「継続検査(車検)」(有効期間の切れる2カ月前から受けることができます)
「車検 期間 前後」で探している人の答えは、前が2か月、後はゼロです。満了日の翌日から公道を走れなくなり、置いておくだけなら罰則はありませんが、走ると6点の違反になります。過ぎた後の罰則と仮ナンバーは車検が切れたらどうなる?で扱っているので、この記事では繰り返しません。
車検の期間を確かめる方法|シール(検査標章)の見方・貼る位置・電子車検証は券面に満了日がない
満了の年月は前面ガラスのシール(検査標章)の表に、満了日そのものはシールの裏に印字されています。車検証で確かめようとしても、2023年1月4日以降の電子車検証には有効期間が印字されていません。車検証閲覧アプリか自動車検査証記録事項を見ることになります。
車検の満了日を確かめる3つの場所(国土交通省 検査標章の様式・電子車検証特設サイト・2026年9月時点)
| 場所 | 書いてあるもの | 見るときの注意 |
|---|---|---|
| 検査標章(シール)の表 | 満了する年と月(大きい数字が月、小さい数字が令和の年) | 年の数字の位置は毎年変わる。令和5年は右下・6年は左下・以降は左上→右上→右下の繰り返し |
| 検査標章(シール)の裏 | 「自動車検査証の有効期間の満了する日」の年月日 | 車内側から読む。ナンバープレート用(前面ガラスのない車)は表だけ |
| 紙の車検証(2023年1月3日以前の交付) | 「有効期間の満了する日」欄 | 継続検査を受けると新しい車検証に置き換わる |
| 電子車検証(普通車2023年1月4日〜・軽2024年1月〜) | 券面に有効期間なし。ICタグに記録 | 車検証閲覧アプリ(スマホ・PC)で読むか、交付時に渡される自動車検査証記録事項の紙を見る |
出所: 国土交通省「検査標章(ステッカー)」(表面は満了する年月・年の配置は令和5年右下、6年左下、以降左上・右上・右下の順で繰り返し・裏面は満了する年月日)・電子車検証特設サイト「自動車所有者・使用者の方へ」(券面には有効期間や使用者住所、所有者情報が記載されない・車検証閲覧アプリで確認)
シールの表の読み方|大きい数字が月、小さい数字が年、年の位置は毎年動く
国土交通省の見本は、大きな「7」の右下に小さな「5」が付いた図で、読み方は「令和5年7月」です。年の数字は令和5年が右下、令和6年が左下、その後は左上・右上・右下の順で回ります。この並びで読むと、令和8年(2026年)が満了年なら右上、令和9年(2027年)なら右下になります。手元のシールで位置を確かめてください。
位置を回すのは、遠目に貼り替えたかどうかを見分けるためです。読むときは位置でなく数字を読めば足りますが、「去年と同じ場所にある」と安心する材料にはなりません。月だけ見て年を見落とすと、満了年を1年勘違いします。
貼る位置は2023年7月3日から「運転者席側の上部」に変わった
貼る位置の土台は、施行規則37条の3の「前面ガラスの内側に前方から見やすいように」です。2023年7月3日から国土交通省が「前方かつ運転者席から見やすい位置」に改めました。具体的には運転者席側の上部で、車両中心から可能な限り遠い位置です。右ハンドルなら右上の隅になります。
それまでの位置(助手席側の上部が多かった)に貼ってある車は、貼り替えなくて構いません。国土交通省の案内は「令和5年7月以降、新たに貼るときから」としています。ドライブレコーダーやETCのアンテナで視界を妨げるときは、運転者の視野を妨げない前方かつ運転者席から見やすい位置に貼る例外があります。
貼らずに走ると道路運送車両法66条1項の違反で、109条9号により50万円以下の罰金の対象です。剥がれたり文字が読めなくなったりしたときは、運輸支局か軽自動車検査協会で再交付を受けます。手数料は1件400円です(軽自動車検査協会 2026年4月1日更新)。
電子車検証で満了日を見るには、閲覧アプリか「自動車検査証記録事項」
電子車検証はA6サイズ相当の厚紙にICタグを貼ったもので、券面には車台番号など変わらない情報だけが載ります。有効期間・使用者の住所・所有者はICタグの中です。国土交通省の車検証閲覧アプリでスマホ(Android)かICカードリーダー付きのPCから読み取ると、満了日と一緒に有効期間の通知設定もできます。
継続検査のたびに、窓口や整備工場から「自動車検査証記録事項」という紙が渡されるはずです。ここに満了日が印字されているので、車検証入れに一緒に入れておけば、アプリを開かなくても分かります。軽自動車の電子車検証は2024年1月からで、同じ閲覧アプリで読めます(軽自動車検査協会 2025年5月26日更新)。
満了日を知りたいとき、どこを見るか
- 表
- 満了する年月。大きい数字が月・小さい数字が令和の年
- 裏
- 満了する年月日(車内から読む)
- 位置
- 2023年7月3日から運転者席側の上部
- 弱点
- 剥がれ・退色。再交付400円
- 券面
- 有効期間の印字なし
- アプリ
- 車検証閲覧アプリで満了日と通知設定
- 紙
- 交付時の「自動車検査証記録事項」に満了日
- 弱点
- アプリを消すとプッシュ通知も止まる
図:日付まで要るならシールの裏か記録事項の紙。月だけならシールの表で足りる。
中古車の車検の期間|「車検残あり」は残りをそのまま・「車検2年付き」は納車前の検査日で決まる
中古車の車検の期間は、車検証に記録された有効期間がそのまま新しい所有者に引き継がれます。名義変更(移転登録)は所有者の記録を変える手続きで、有効期間には触れません。再交付を受けても残りの期間のままです(道路運送車両法61条4項)。
中古車の買い方別・車検の期間の扱い(道路運送車両法61条・施行規則44条・2026年9月時点)
| 買い方(広告の表記) | 納車後の有効期間 | 満了日の決まり方 |
|---|---|---|
| 車検残あり(例「車検 令和9年3月」) | 残りの期間をそのまま引き継ぐ | 前の所有者の満了日のまま。名義変更で変わらない |
| 車検2年付き(車検切れの車を販売店が通してから納車) | 納車時点で約2年 | 販売店が継続検査を受けた日から2年(起算日は検査日) |
| 車検2年付き(残りが2か月以内の車を販売店が通す) | 元の満了日の2年後の同じ日まで | 2か月前〜満了日の継続検査は満了日の翌日が起算日 |
| 中古新規(一時抹消された車を再登録) | 2年 | 初回3年は「初めて交付する場合」だけ(61条2項)。再登録は2年 |
| 車検なし(切れたまま納車) | なし | 自分で新規検査か継続検査を受けた日から2年。公道は仮ナンバーで運ぶ |
出所: e-Gov法令検索「道路運送車両法」第61条(2項 初めて交付する場合の3年・4項 再交付は残存期間)・同「道路運送車両法施行規則」第44条(起算日)
「車検2年付き」は、販売店がいつ継続検査を受けたかで満了日が決まります。契約から納車まで日が空くと、その分だけ手元に来る時点の残りが短くなります。車検証の満了日か自動車検査証記録事項を見せてもらい、日付で確かめておくと安心でしょう。
残りの期間が長い中古車は、その分だけ次の車検費用の支払いが遠くなります。自賠責保険も車検の期間と一緒に引き継がれるのが普通です。証明書の保険期間の「至」が車検の満了日を超えているかの確かめ方は「自賠責保険証明書とは」に書いてあります。売る側から見た残期間の扱いは車の売却手続きの流れにまとめました。
軽自動車・バイク・貨物車の車検の期間|軽乗用3年→2年・軽貨物は2年ずつ・250cc以下は車検なし
軽自動車の車検の期間は、乗用が初回3年・2回目から2年で、普通車と同じです。軽貨物は初回から2年で、以降も2年のまま変わりません。道路運送車両法61条1項が「1年」の対象から検査対象軽自動車を外しているためで、軽トラックや軽バンが1年車検になることはありません。
軽自動車・二輪・貨物車の車検の期間(道路運送車両法61条・施行規則35条の2・国土交通省一覧表・2026年9月時点)
| 車種 | 初回 | 2回目以降 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 軽乗用車 | 3年 | 2年 | 受けられる窓は普通車と同じ2か月前から(2025年4月1日〜) |
| 軽貨物車(軽トラック・軽バン) | 2年 | 2年 | 1年にならない(61条1項の除外) |
| 250cc超のバイク(二輪の小型自動車) | 3年 | 2年 | 61条2項2号。窓口は運輸支局 |
| 125cc超250cc以下のバイク(二輪の軽自動車) | 車検なし | 車検なし | 施行規則35条の2で検査対象外。自賠責は別途必要 |
| 貨物車8t未満(自家用トラック) | 2年 | 1年 | 61条2項1号 |
| 貨物車8t以上 | 1年 | 1年 | 61条1項 |
出所: 国土交通省「自動車検査証の有効期間」(検査対象軽自動車 乗用3年→2年・貨物2年→2年・二輪自動車3年→2年)・e-Gov法令検索「道路運送車両法施行規則」第35条の2(検査対象外軽自動車=二輪の軽自動車ほか)
バイクは排気量で分かれます。250cc超は「二輪の小型自動車」で、乗用車と同じ初回3年・以降2年です。125cc超250cc以下は「二輪の軽自動車」として検査対象外なので車検がありません。ただし自賠責保険の加入義務はあり、期間の管理は自分で持つことになります。
軽自動車の手続き窓口は軽自動車検査協会ですが、期間の数え方・2か月前の窓・シールの様式は普通車と同じです。軽の電子車検証は2024年1月からで、券面に満了日がない点も同じになります。
車検の期間は延長できる?|原則できない・災害のときだけ国が公示で伸ばす
車検の期間は、個人の事情では延ばせません。仕事で間に合わない・入院していた・車を預けたままだった、どれも理由になりません。満了日を過ぎれば、その翌日から公道を走れない車になります。
例外は道路運送車両法61条の2です。天災などで継続検査を受けられない地域について、国土交通大臣が期間を定めて有効期間を伸ばす旨を公示できます。令和6年能登半島地震では、輪島市・珠洲市・穴水町・能登町などに使用の本拠がある車が対象になりました。満了日が令和6年1月1日から7月30日までのものを、令和6年7月31日まで伸長しています(軽自動車検査協会 2024年5月13日更新)。
逆に短くなる規定もあります。61条3項は、有効期間の途中で保安基準に適合しなくなるおそれがあると認めるとき、国が期間を短縮できると定めた条文です。一般の乗用車で使われることはまずありませんが、「2年は固定」と言い切れない根拠として置いておきます。
よくある質問
Q1:車検の期間は何年ですか?新車と2回目以降で違いますか?
自家用乗用車と軽乗用車は、新車で3年、2回目からは2年です(道路運送車両法61条1項・2項)。250cc超のバイクも同じで、軽貨物車と8ナンバーの特種用途車は初回から2年ずつです。バス・タクシー・8t以上の貨物車は1年、8t未満の貨物車とレンタカーは初回2年・以降1年になります。年式で期間は変わらず、10年や13年を超えても2年のままです。
Q2:車検はいつからいつまで受けられますか?何か月前から出せますか?
満了日の2か月前から満了日までです。2025年4月1日に国土交通省が1か月前から2か月前に広げ、軽自動車も同じ日から2か月前になりました。この窓の中で受ければ、次の満了日は元の満了日の2年後の同じ日で、残りの期間を失いません。2か月より前でも受けられますが、その日から2年になって残りが消えます。
Q3:車検の期間が1年の車はどれですか?10年を超えた車は1年車検になりますか?
1年なのはバス・タクシー、車両総重量8t以上の貨物車、乗車定員11人以上の自家用車、幼児専用車です。8t未満の貨物車とレンタカーは2回目から1年になります。10年を超えた乗用車が1年になる制度は、1995年7月の改正で終わっています。車齢11年超の1年車検が2年に延びたためです(内閣府 規制改革推進会議の資料)。毎年あるのは12か月点検で、車検とは別です。
Q4:車検のシールの見方を教えてください。どこに貼りますか?
前面ガラスのシール(検査標章)は、表の大きい数字が満了する月、小さい数字が令和の年です。年の数字の位置は毎年動き、令和5年が右下、6年が左下、以降は左上・右上・右下の順で繰り返します。満了日そのものは裏面に年月日で印字されています。貼る位置は2023年7月3日から運転者席側の上部で、車両中心から可能な限り遠い位置です。それ以前に貼ったものは貼り替え不要で、貼らずに走ると50万円以下の罰金の対象になります(道路運送車両法66条・109条)。
Q5:電子車検証には有効期間が書いてありません。満了日はどこで確認できますか?
車検証閲覧アプリか、交付時に渡される「自動車検査証記録事項」の紙で確認します。2023年1月4日以降の電子車検証(軽は2024年1月以降)は、有効期間・使用者住所・所有者をICタグに記録し、券面には印字していません。アプリはAndroidのスマホかICカードリーダー付きのPCで読み取り、満了前の通知設定もできます。シールの裏面の年月日を見ても同じ日付です。
Q6:中古車を買ったとき、車検の期間はどうなりますか?
車検証に記録された残りの期間をそのまま引き継ぎます。名義変更で有効期間は変わりません。「車検2年付き」の車は、販売店が継続検査を受けた日から2年で、残りが2か月以内の車を通した場合は元の満了日の2年後の同じ日になります。一時抹消された車を再登録する「中古新規」は、初回3年でなく2年です(道路運送車両法61条2項は「初めて交付する場合」に限るため)。
Q7:車検の期間が過ぎたらどうなりますか?延長はできますか?
満了日の翌日から公道を走れなくなります。置いておくだけなら罰則はなく、走ると違反点数6点と罰金の対象です。個人の事情で期間は延ばせず、災害のときに国が公示で伸ばす特例(道路運送車両法61条の2)だけが例外になります。過ぎた後に受ける車検は検査日から2年で、仮ナンバーの取り方や再車検の流れは「車検が切れたらどうなる?」の記事にまとめてあります。
参考にした一次資料
- e-Gov法令検索「道路運送車両法」(48条 定期点検整備は自家用乗用車1年ごと・58条 検査対象外軽自動車の除外・61条 有効期間=1年と2年の区分・初めて交付する場合の3年と2年・3項 短縮・4項 再交付は残存期間・61条の2 天災時の伸長の公示・62条 継続検査・66条 検査標章の表示義務と有効期間の同一性・70条 再交付・109条9号 66条1項違反は50万円以下の罰金)
- e-Gov法令検索「道路運送車両法施行規則」(35条の2 検査対象外軽自動車=二輪の軽自動車・37条 1年となる自家用車=乗車定員11人以上・幼児専用・レンタカー、初回3年から除く車、レンタカーの初回2年・37条の3 検査標章は前面ガラスの内側に前方から見やすいように・満了時期は年月で表示・44条 起算日は交付日または記録日、2か月前から満了日までの継続検査は満了日の翌日)
- e-Gov法令検索「民法」(138条 期間計算の通則・140条 初日不算入と午前零時から始まる場合の例外・143条 暦による計算・起算日に応当する日の前日に満了)
- 国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト「自動車検査証の有効期間」(車種別の有効期間一覧=旅客運送事業用1年・貨物8t以上1年・8t未満2年→1年・乗車定員11人以上1年・幼児専用車1年・レンタカー2年→1年・自家用乗用車と二輪自動車3年→2年・大型特殊と特種自動車2年・検査対象軽自動車 乗用3年→2年・貨物2年→2年)
- 国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト「継続検査(車検)」(有効期間の切れる2カ月前から受けることができる・検査場は事前予約)
- 国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト「検査標章(ステッカー)」(表面は有効期間の満了する年月・年の配置は令和5年右下、令和6年左下、以降左上・右上・右下の順で繰り返し・裏面は満了する年月日・ナンバープレート用は表面のみ・令和5年7月3日から貼り付け位置が変更)
- 国土交通省 自動車局整備課「令和5年7月より、車検ステッカーの貼り付け位置が変更となります」(PDF)(前方から見やすい位置→前方かつ運転者席から見やすい位置・運転者席側上部で車両中心から可能な限り遠い位置・視野を妨げる場合の例外・無車検運行の防止対策)
- 国土交通省 報道発表「来年4月より、車検を受けられる期間が延びます」(令和6年6月25日)(満了日の1か月前→2か月前・残存する有効期間が失われない・令和7年4月1日施行・自賠責の施行規則も整合)
- 国土交通省 電子車検証特設サイト「自動車所有者・使用者の方へ」(2023年1月4日から電子化・券面には有効期間や使用者住所、所有者情報が記載されない・車検証閲覧アプリで確認・ICタグはAndroid端末とICカードリーダ付きPCで参照)・同「よくあるご質問」(A6サイズ相当の厚紙にICタグ・アプリを削除するとプッシュ通知も止まる・メール通知は別)
- 軽自動車検査協会「継続検査(車検)を受けられる皆様へ」(2025年1月1日)(令和7年4月1日から全国一律2ヶ月前・離島は従来から2ヶ月前)
- 軽自動車検査協会「自動車検査証の電子化」(2025年5月26日更新)(令和6年1月から軽自動車の電子車検証・車検証閲覧アプリが軽も利用可能)
- 軽自動車検査協会「検査標章(ステッカー)の再交付」(2026年4月1日更新)(必要書類=車検証原本・き損した検査標章・軽第3号様式・申請依頼書、手数料1件400円)
- 軽自動車検査協会「自動車検査証の有効期間伸長について」(2024年5月13日更新)(令和6年能登半島地震・輪島市・珠洲市・穴水町・能登町等・満了日が令和6年1月1日〜7月30日の車を令和6年7月31日まで伸長)
- 内閣府 規制改革・民間開放推進会議「自動車検査制度等の抜本的見直し-自家用乗用車を中心とする自動車検査証の有効期間の延長-」(PDF)(現行制度=自家用乗用車 初回3年・次回以降2年、定員11人以上と幼児専用は1年、レンタカーは初回2年・次回以降1年/沿革=昭和58年7月 初回2年→3年・平成7年7月 車齢11年超の自家用乗用車を1年→2年・平成10年5月 8t未満貨物車とレンタカー乗用車の初回1年→2年)
まとめ:車検の期間は「用途で1年か2年・新車だけ3年・窓は満了日の2か月前から」
車検の期間は、道路運送車両法61条が用途で1年と2年に分け、初めて車検証をもらう乗用車と250cc超の二輪だけ3年です。軽乗用も3年→2年、軽貨物は2年ずつで、10年を超えても1年車検にはなりません。その制度は1995年7月に終わっています。
満了日は起算日から2年(3年)後の応当日の前日で、満了日の2か月前から満了日までに受ければ、次の満了日は元の満了日の2年後の同じ日になります。2025年4月1日の改正で窓が1か月から2か月に広がり、軽自動車も同じです。
満了の年月はシールの表、満了日はシールの裏に印字され、貼る位置は2023年7月3日から運転者席側の上部です。電子車検証の券面に満了日はないので、車検証閲覧アプリか自動車検査証記録事項の紙で確かめます。中古車は残りの期間をそのまま引き継ぎ、「車検2年付き」は販売店が検査を受けた日で満了日が決まります。
この記事のまとめ
- 有効期間は道路運送車両法61条で「1年の車」と「2年の車」に分かれる。自家用乗用車・軽乗用車・250cc超の二輪は新車3年→2年、軽貨物・大型特殊・8ナンバーは2年ずつ
- 1年なのはバス・タクシー・8t以上の貨物車・乗車定員11人以上の自家用車・幼児専用車。8t未満の貨物車とレンタカーは初回2年→1年。年式では変わらず、10年超の1年車検は1995年7月に廃止
- 起算日は車検証の交付日か有効期間の記録日(施行規則44条)。満了日は起算日の2年(3年)後の応当日の前日(民法143条)。新車2026年10月1日交付なら2029年9月30日
- 満了日の2か月前〜満了日に受けると起算日が満了日の翌日になり、次の満了日は元の満了日の2年後の同じ日。2か月より前に受けると検査日から2年で残りを失う(2025年4月1日〜・改正前は1か月前)
- シールの表は満了する年月(大きい数字が月・小さい数字が令和の年、年の位置は令和5年右下→6年左下→左上→右上→右下の繰り返し)、裏は満了する年月日。貼る位置は2023年7月3日から運転者席側の上部。貼らずに走ると50万円以下の罰金・再交付400円
- 電子車検証(普通車2023年1月4日〜・軽2024年1月〜)の券面に有効期間はない。車検証閲覧アプリか自動車検査証記録事項の紙で満了日を見る
- 中古車は残りの期間をそのまま引き継ぐ。「車検2年付き」は販売店の検査日から2年(残り2か月以内なら元の満了日の2年後)。中古新規は3年でなく2年
- 期間は個人の事情で延ばせない。災害時だけ国が公示で伸長(61条の2・能登半島地震では令和6年7月31日まで)。過ぎたら翌日から公道を走れない
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免責事項
※本記事はe-Gov法令検索の現行条文(道路運送車両法・同施行規則・民法)と、国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト・電子車検証特設サイト・報道発表、軽自動車検査協会、内閣府の公開資料をもとにした整理です(2026年9月時点)。有効期間の年数・起算日・受けられる期間・検査標章の様式と貼付位置は法令改正や運用の変更で変わることがあります。満了日の計算例は民法の期間計算による試算で、個別の車の満了日は自動車検査証記録事項・車検証閲覧アプリ・検査標章の裏面の日付が正です。災害時の有効期間の伸長は地域と期間を国土交通省が公示で定めます。個別の判断は管轄の運輸支局・軽自動車検査協会にご確認ください。

